今だかって 居島さん程に、水の表情を見事に描く画家を私は知りません。淵を静かに流れる水面の耀よい、岩を噛む激流の飛沫、画面からは水の深さや流れの速さまで見てとれ、渓流の苔はシットリと濡れて瀬音が聞こえて来そうです。
 古典的なテンペラ技法によってのみ可能な 鮮明な明るい発色と、精緻なタッチの画面は思わず息を呑むほどの美しさです。
 これ程の卓越した技量と豊かな感性の根底には、大自然への畏敬の念と深い愛があるからではないでしょうか。
 どうぞ、実物をご覧になって下さい。
画廊主 高橋 嬉文


居島先生来廊日 7月7日(土)・8日(日)・14日(土)・15日(日)・16日(月・祝)


永遠の領域 M25
永遠の領域 M25

*テンペラ画

油絵の具が出来る前の古典的技法(500年前のイタリアなど)で、粉末の顔料を生の鶏卵と混ぜ(居島さんの場合は卵黄)水で溶いて描く。
速乾性で耐久性に富み、明るい発色で、精密な描写が可能である。
ボッテチェリ(1445〜1510)の プリマベーラ 春 などが有名。


(絵画の写真をクリックして、拡大写真をご覧ください。)

静かな風の輝き M12
静かな風の輝き M12
季節めぐり M25
季節めぐり M25